今ではあまりニュースで耳にすることはなくなりましたが、実は2019年の今でも酸性雨はまだ降り続けていることを知っていますか?
しかも、酸性雨のたちの悪いところは、地面や水中に蓄積し続け、100年以上も悪影響をもたらすこと。
目に見えづらいからこそ、体感しづらいこそ怖い『酸性雨』について知っていきましょう。
そもそも酸性雨とは?pH5.6以下の雨?
資料:石鹸百科
↑石鹸の専門サイト「石鹸百科」でで紹介されている図をみると、酸性雨の基準がわかりやすいです。
酸性雨は、狭い定義ではpH5.6以下の雨となります。
pHは、6.0-8.0が中性で、8.1以上は数字が多ければ多いほどアルカリ性に近く、5.9以下は数字が少なければ少ないほど酸性に近いです。
そこから考えると、pH5.6以下の雨はやや酸性に傾いていることがわかります。
雨や空気に含まれる二酸化炭素は、やや酸性だからです。
自然環境下で起こり得るpH5.6
酸性雨の基準である「pH5.6以下」という数字は、自然界に起こり得る雨のpH値とされています。
例えば、火山活動によって硫黄酸化物が雨に溶け込むと、pH5程度を示すこともあります。
つまり、酸性雨とは
・広い定義では人為的な影響によって自然環境下よりもpH値が低い雨
とまとめることができます。
酸性雨には、どんな成分が含まれているの?酸性雨ができるまで
雨にもともと含まれる二酸化炭素や火山からの硫黄酸化物のほかに、人為的な影響で発生した硝酸・硫酸が含まれるのが特徴です。
硝酸のもともとの姿は窒素酸化物、硫酸のもともとの姿は硫黄酸化物です。
それぞれの物質が空気中で変化して、硝酸・硫酸として雨とともに降り注ぎます。
窒素酸化物・硫黄酸化物は、化石燃料の使用で排出されることが分かっています。
窒素酸化物や硫黄酸化物が含まれた工場や車の排気ガスが、空気中で水や酸素と結びつくことで酸性雨ができます。
ナニが危ない?酸性雨が怖い3つの理由
酸性雨には、自然や建築物だけではなく、人間にも恐ろしい影響を与えます。
代表的な3つの影響と、どうしてそのようなことが起きるのかという仕組みを見てみましょう。
土壌汚染が起きて、森林が枯れる
↑酸性雨の影響を紹介した動画です。1分13秒ころから、酸性雨のダメージを受けた森の様子を見られます。
酸性雨が土壌に染み込むと、3つのことが起きると言われています。
以下の3つの要因が複雑に絡み合い、植物が育たず、森林が枯れる危険性があります。
植物が育ちにくくなる
植物が酸性雨を土壌から吸い込むことにより、植物に必要な栄養素が奪われ、植物が育ちにくくなります。
植物は土壌から水分を吸い上げていますが、酸性雨がしみ込んだ土壌から水分を吸い上げると、酸性雨に含まれる成分を中和しなくてはなりません。
植物の中和作用によって失われるのはカルシウムイオンやマグネシウムイオン。
どちらも植物の成長に必要な栄養素です。
酸性雨はアルミニウムを土壌に浸透させて…
もともと土壌にあった成分と酸性雨に含まれる成分が混じると、アルミニウムが滲み出ることが分かっています。
アルミニウムは植物の成長を妨げる働きがあるので、1つ目の中和作用と合わせて、植物が健全に育ちにくくなります。
土壌の微生物への影響
土壌の成分が変わることで、土壌に住んでいる微生物のバランスが変わります。
先ほどお伝えしたアルミニウムが滲み出ることによって、一部の微生物が少なくなるか、機能低下に陥ることもわかっています。
植物と土壌の微生物は共生状態にあり、微生物が影響を受けると植物もその影響を受けます。
中和作用、アルミニウム浸出に続いて、微生物の影響もプラスされ、植物の成長しずらくなります。
水質汚染が起きて、魚が住めなくなる
↑付近の油田から出る硫黄酸化物が含まれる酸性雨によって大量死したと考えられる魚です。
酸性雨の影響が最も見られやすいのが、川・湖などの水生環境と言われています。
まず、酸性雨が染み込んだ土壌からアルミニウムが浸出し、川や湖にアルミニウムと酸性雨に含まれる汚染物質が流れ込みます。
これらの物質の影響を最初に受けるのは、魚たち、その中でももっとも影響を受けるのが幼い稚魚です。
稚魚は環境の変化に耐えられず死んでしまう個体が多くなります。
そして、次に成魚の繁殖能力に影響を与え始めます。
1998年に行われた研究によれば、pH値の変化はアユや鮭の産卵機構に影響を与え、繁殖能力を下げることがわかっています。
EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)は、以下のように発表しています。
pH5.5で鯉が、pH4.5程度でスズキが、pH4.5以下でウナギが姿を消す
日本でウナギの漁獲量が大幅に減少(2018年の漁獲量は平年の1%まで減少)し、絶滅危惧種に指定されたのも、こうした酸性雨の影響も排除できません。
水質汚染の現状にビックリ?悪影響をもたらす原因7つ身近にできる対策4つ>
長期間影響を及ぼす
酸性雨は、長期間にわたって様々な場所に影響を及ぼす危険性があります。
なぜかと言うと、酸性雨は土壌に溶け込み蓄積するからです。
土壌や水中に蓄積した酸性雨の成分は、植物や生物に影響を与えるようになります。
のちほど紹介しますが120年前に起きた足尾鉱毒事件の時に降った酸性雨の影響で2019年現在も植物が育たなくなっています。
日本も酸性雨が降っている!?
日本では1970年代ころから酸性雨が問題視され始め、1980-2000年ころには度々環境問題として話題に上ることもありました。
2010年代以降はあまり注目を浴びていませんが、酸性雨は今でも降り続けています。
資料:環境省_平成30年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 状況第2部第4章第1節 大気環境、水環境、土壌環境等の現状
↑2012-2016年の日本の雨のpH値平均と、5年間の平均値です。
全国各地での計測結果を見ると、5年間の平均でpH5以下の場所が圧倒的に多いです。
全国平均はpH4.72で、この数値はカタツムリ、ザリガニ、アサリなどに致命的な影響を及ぼすと考えられるている危険な値です。
↑岩手県大船渡市綾里と、日本最東端の南鳥島の酸性雨の計測結果です。
綾里では年ごとに多少の変化はあるものの、酸性状態が改善されたとは言えないのがわかります。
以前ほど話題には上らなくなったものの、今でも日本では酸性雨が降っていることに驚く人もいるのではないでしょうか?
酸性雨は人体に影響をもたらすの?
「酸性雨がアルツハイマーの一因である」
「酸性雨は呼吸器関係に影響をもたらす」
「酸性雨が皮膚に悪い影響をもたらす」
などという説や噂もありますが、現在日本で降っている酸性雨が直接人体に悪影響を与えているという報告はなされていません。
しかし、酸性雨により魚が死んでしまったり、魚の生殖活動に異変を与えたり、植物が枯れてしまうということは、少なからず私たち人間にも何かしらの悪影響をもたらしているとしても不思議ではありません。
なにより、生態系が崩れることで人間を取り巻く環境が変わり、魚を食べることができなくなたり、水を飲めなくなったりすることで人間にも影響を及ぼすでしょう。
深刻な酸性雨の被害状況がわかる事例5つ
土壌汚染や水質汚染につながり、植物や魚に大きな影響を与える酸性雨ですが、人間社会への影響も当然あります。
ここでは、日本を含む世界各地で起きた、酸性雨の5つの被害を見ていきましょう。
現代にも影響がある!足尾鉱毒事件
↑足尾鉱毒事件が起きてから120年たった現在も木が生えずに禿山になってしまっています。(植えられた木は植林によるもの)
足尾鉱毒事件は、日本で初めて起きた公害と言われています。
19世紀後半の銅山開発によって排煙や鉱毒ガスが発生し、酸性雨が降り注ぎました。
当時は、鉱山周辺の足尾町内と付近の山がはげ山になり、木がなくなって土壌が弱ったことで、頻繁に土砂崩れや洪水が起きるようになりました。
また付近の渡良瀬川では鮎の大量死など、異常な状態が続きました。
土砂崩れと洪水、土壌汚染、水質汚染によって使えなくなった畑や水田が増え、農民は貧窮に苦しみます。
最初の問題発覚からおよそ100年後に加害責任が認められたことから、足尾鉱毒事件は「100年公害」とも呼ばれています。
その後1973年に足尾銅山は閉山しましたが、問題は終わっていません。
今だに山には禿げ部分が残っており、足尾鉱毒事件の影響の長期化を感じさせます。
また、2011年3月11日には付近の堆積場が決壊し、鉱毒汚染物質が渡良瀬川に流れ込むなどの問題も起きました。
ロンドンスモッグ
↑動画は、4日間で4000人を死に至らしめたスモッグが発生した、1952年のロンドンです。
モノクロ映像ですが、ひどく視界が悪いことがわかりますね。
ロンドンスモッグは、1952年12月の4日間の間に発生した殺人的なスモッグです。
4日間での4000人の死者が出たほか、最終的に12000人が死亡した世界最大級の酸性雨に関わる被害です。
この時の被害は、正確には「酸性雨」ではなく、「酸性霧」によるものです。
霧にも酸素と水分が含まれるので、窒素酸化物・硫黄酸化物と結びついて、硝酸・硫酸を生み出します。
ロンドンスモッグの主な原因は、当時主要産業だった工業による化石燃料の排出と、市民が使った石炭ストーブと考えられています。
3万2000人の健康被害を生んだ日本の酸性雨
ロンドンと違い、死者こそ出なかったものの、日本でも酸性雨による健康被害がありました。
1974年7月、埼玉県熊谷市や栃木県、群馬県南部に酸性雨が降り、目の痛みを訴える人が32000人にも及んだのです。
このときの雨のpH値はなんと2pHで、これはレモンジュースや梅干しと変わらないくらい「酸っぱい」雨が降っていたことになります。
また、1年後の1975年6月にも同じ地域で144名が雨による皮膚への刺激を訴えました。
このときの雨のpH値は3pHで、りんごや食酢と同じくらいのpH値です。
この時期は、埼玉県の一部や群馬県に「郊外型」の工業地帯・工業地域ができ始めて数年です。
工業化の影響を受けて、酸性雨被害が拡大した可能性があります。
なお、埼玉県ではこの問題をきっかけに複数地域で降水のpH値を測定する取り組みが始まりました。
2005年時点ではpH4.7程度とだいぶpH値が上がりましたが、いまだに酸性雨の基準に入っています。
ドイツの黒い森で木が枯れる
資料:Wikimedia
↑グリム童話ゆかりの地として有名なドイツの「黒い森」は、衝撃的な酸性雨による被害を世界に知らしめることになりました。
左奥に見える針葉樹が隙間なく立ち並んでいるのが本来の姿でしたが、前面の木はほとんどすべて枯れているのがわかります。
酸性雨の影響で木が枯れる現象が観測され始めたのは、1960年代初めからです。
この1960年代は、ちょうど西ドイツに著しい経済成長が見られた時期と同じです。
具体的には、ドイツの主要な産業として知られる工業で経済成長を果たしました。
工業化を進めることで多くの工場が稼働し、人々の雇用を促進する一方で、大気汚染物質を含む大量の煙が流れた時期でもあります。
この時に排出された大気汚染物質が「黒い森」の酸性雨被害をもたらした原因だと考えられています。
この件をきっかけにドイツでは環境政党「緑の党」が誕生し、環境問題に中心的に取り組む動きも始まりました。
↑その成果もあり、未だ枯れ木が残るものの、このようなプロモーション動画を作れるまで、回復してきいます。
中国の楽山大仏から黒い涙が出る
資料:Wikimedia
↑四川省にある楽山大仏が酸性雨の影響により、黒い涙を流している様子です。
楽山大仏は、近代以前の仏像としては世界最大・最長であり、ユネスコの世界遺産にも登録されている貴重な文化財です。
画像を見ると、目の下から首にかけて黒い筋があることに気が付きましたか?
この黒い筋、通称「黒い涙」は、経年劣化ではなく酸性雨の影響を受けていると言われています。
地元・四川の成都理工大学と、日本の山形大学の研究チームは、以下のように発表しました。
酸性雨によって大仏の素材に含まれるカルシウムが溶け、強度が落ちて剥落しやすくなっている。
剥落した部分に埃が着くことで黒い涙のように見える。
この黒い涙と、その原因となった剥落(大仏の外側がはがれる現象)を改善するため、楽山大仏は度々の補強と修復を必要としています。
そもそも、この黒い涙の原因と言われているのが、四川省楽山市の急速な経済開発です。
楽山市を含む複数の地域は1990年代、政府による「西部大開発」の対象地となり、工業を中心に中国全土の経済に貢献し始めました。
ドイツと同様に、工業地帯から排出された煙が酸性雨を作り、楽山大仏に影響を与えたとされています。
酸性雨が降る3つの原因
人為的な影響で降る酸性雨の主な原因は、化石燃料の使用にあると考えられます。
化石燃料を使用すると
- 二酸化炭素
- 窒素酸化物
- 硫黄酸化物
などが発生し、これらの化学物質がが酸素・水と結びつくと酸性雨に含まれる硝酸・硫酸になります。
そして、この化石燃料の使用量と使用割合が高いことが問題となっています。
石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料は今でも世界中で使われており、一次エネルギー消費量の85%を占めています。
↑世界の一時エネルギー消費量の推移を示したグラフですが、オレンジ・黄色・ピンクで塗られた部分が化石燃料です。
全消費量から見ると化石燃料の割合が約90%をしめていることがわかります。
では、具体的に酸性雨を降らせる化石燃料の使用がどのような場面で行われているのかを、日本のケースを中心に見てみましょう。
電力使用
↑日本で天然ガスがどのように使われているかを示したグラフです。
電力ほかへの使用が64.1%を占めています。
↑こちらの画像は、同じく化石燃料である石炭の産業別販売量推移です。
こちらは、電気業への使用が53.7%を占めています。
これらの画像からもわかるように、石炭と天然ガスの使用用途として多いのは、電力です。
電力を消費すればするほど化石燃料を大量に使うことになり、酸性雨を含む複数の環境問題を悪化させる可能性があります。
では、日本の電力消費量はどうなっているのでしょうか?
資料:世界銀行
↑1960年から2014年の日本の電力消費量の推移を示したグラフです。
2006年ころまでは日本の電力消費量が伸び続けていることがわかります。
また、2016年には主要国1人当たりの電力消費量で日本が4位になるなど、世界の国の中でも1人当たりが使う電気の量が非常に多いのです。
過度な電力使用に合わせて電気を作らなければいけないため、化石燃料が大量に使用されていると考えられます。
車の使用
↑石油の使用目的割合を示したグラフです。
天然ガスや石炭が電力に使われることが多いのに対して、石油の使用割合でもっとも多いのは自動車です。
「一家に一台マイカーがある」と言われるようになって久しいですが、いまだに日本の自動車保有台数は増え続けています。
下の画像は1966年から2018年の日本の自動車保有台数ですが、一時に比べてゆるやかにはなったものの、いまだに自動車保有台数が増えているのがわかります。
これらの車から出る排気ガスには、酸性雨の原因物質の1つである窒素酸化物が含まれます。
鉄鋼業
↑画像の「石炭の産業別販売量」で、電気業に続いて高い割合を占めているのが鉄鋼業です。
鉄鋼業は、日本の経済成長の立役者とも言われるくらいで、日本にとって重要な産業であり、世界での競争力もあります。
具体的には土木建築、自動車製造、鉄道敷設、造船などが鉄鋼業に含まれています。
下の画像は、日本の鉄鋼業の中心都市の1つである愛知県名古屋市の酸性雨調査報告書です。
この1年に降った雨は、すべて酸性雨の基準であるpH5.6以下に当てはまります。
酸性雨を対策する方法5つ
過去に比べて注目されることは少なくなりましたが、いまだに降り続けている酸性雨。
酸性雨対策として国が行っていること、個人ができることを5つ紹介します。
「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク」で酸性雨
↑2019年にタイで開かれた東アジア酸性雨モニタリングネットワークのフォーラムの様子です。
16か国から130人以上が参加し、各国の技術に関する発表や施設見学を行いました。
東アジアは中国やマレーシアなど、経済成長が著しい国があるほか、国同士の距離が近く、他国からの汚染物質の流入とそれに伴う酸性雨の影響が懸念されています。
そこで、中国、インドネシア、マレーシア、日本、韓国、ロシア、タイなど全13か国が1998年から「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク」を稼働させました。
それぞれの国が共通の手法で酸性雨の状況を把握し、必要に応じて国際的なレベルでの対策をすることが主な目的です。
また、技術支援や研究活動の促進にも取り組んでいます。
大気汚染対策の「スクラバー」(洗浄装置)
資料:Wikimedia
↑酸性雨の原因物質である大気汚染物質の排出を減らすスクラバーという装置がついた煙突です。
「スクラバー」とは、簡単に言えばフィルターで、スクラバーを設置した煙突から出る煙は、一度フィルターにかけられることで汚染物質の排出量が少なくなります。
また、石炭を直接洗浄して、大気汚染の排出を削減する方法もあります。
どちらも硫黄酸化物の排出量をゼロにはできないものの、減らすことはできます。
自然エネルギーの使用
資料:自然エネルギー財団
↑日本の自然エネルギーによる発電量の推移グラフです。
少しずつではありますが、日本国内でも自然エネルギーの発電量が増えていることがわかります。
自然エネルギーは化石燃料に比べて大気汚染物質の排出が少なく、酸性雨リスクを下げることにもつながります。
ただし、太陽光パネルについては、「製造過程で化石燃料を使うことが多い」という問題も残っています。
今後は積極的な自然エネルギーの利用に加えて、製造でもクリーンな方法を模索する必要があります。
自動車の使用を控える
↑さきほども紹介しましたが、石油の消費量の大部分をしめるのが自動車によるものです。
そして、下の画像は、軽自動車の使用実態調査報告書です。
資料:一般社団法人日本自動車工業会 軽自動車の使用実態調査報告書
3台に1台を占める軽自動車ですが、2000人への調査で80%近くが「ほとんど毎日使用している」と回答。
距離は短くても頻繁に使っていれば、最終的には走行距離も増え、石油使用量も増えてしまいます。
日常的な自動車使用を見直すことは、効果的な酸性雨対策にもなります。
節電に取り組む
↑動画は、北海道電力が勧める節電情報です。
個人でできる酸性雨対策として、これらの動画や「COOL CHOICE」サイトなどを参考に、節電に取り組むことをお勧めします。
化石燃料資源は、最終的に私たちの生活のために消費されています。
企業が製造した製品も、最後は私たちの生活を支えています。
つまり、私たちが今よりも快適な生活を望めば、その分化石燃料が使用され、酸性雨や地球温暖化などの問題を引き起こすリスクも上がるのです。
節電はアクションとしては小さく、日々のこまごまとした努力が必要です。
ですが少しずつでも節電することが電気使用量を減らし、消費電力の減少に合わせて発電量が減り、化石燃料の使用量が減ることにつながります。
1人1人の力は小さくとも、複数の人が継続して節電を行うことが、大きな変化を起こすきっかけを作るかもしれません。
【2019】世界の大気汚染国別ランキングワースト10『主な原因はPM2.5、PM10、オゾン』>
まとめ「酸性雨は今も降り続け、土壌や水中に蓄積し続けている」
日本でも未だに酸性雨が降っていることを知って驚きましたか?
酸性雨の最も恐ろしいところは、土壌や川・海などに染み込み蓄積し続けることです。
土壌汚染が環境に与える影響が深刻すぎた…増え続ける原因4つ私達にできる対策・取組5つ>
そして、酸性雨の原因となる大気汚染物質は、私たちが使っている電気や車、そして使っているスマートフォンやパソコンの製造により毎日排出されています。
今こうしている間にも大気汚染物質を含んだ酸性雨が田畑や河に流れて汚染を蓄積させています。
知らないうちに足尾鉱毒事件のようにひどい公害をもたらし、100年以上も汚染に悩む未来が来るとしたら、いてもたっても居られなくなってしまいますね。
ぜひ、あなたができることから酸性雨対策をはじめましょう。
まずはコメントやシェアをして、この事実を共有してください。
https://www.epa.gov/ground-level-ozone-pollution/health-effects-ozone-pollution
酸性雨の仕業? 世界遺産の中国・楽山大仏、劣化進む|asahi.com
http://www.asahi.com/special/isan/TKY200612140369.html
雨をよごしたのは誰?‐埼玉県における酸性雨の歴史-|彩の国埼玉県
https://www.pref.saitama.lg.jp/cess/torikumi/yoshi/documents/15235.pdf
酸性雨|地学雑誌
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jgeography1889/100/6/100_6_927/_pdf
埼玉新聞連載記事「埼玉の環境は今」その3|埼玉県環境科学国際センター
http://www.pref.saitama.lg.jp/cess/torikumi/911-20091224-1424/rensai/911-20091224-1406.html
一人当たり電力使用量|四国電力
https://www.yonden.co.jp/cnt_kids/energy/world/005.html
気象庁|降水の酸性度の経年変化
https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/acid/change_acid.html
環境省_平成30年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 状況第2部第4章第1節 大気環境、水環境、土壌環境等の現状
http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/h30/html/hj18020401.html
認知症の種類:酸性雨が原因?!酸性雨とアルツハイマー病【教えて!認知症予防】
http://www.ninchisho.jp/kind/01-03.html
酸性雨が魚類に及ぼす影響|生田和正
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jriet1972/27/11/27_11_807/_pdf/-char/ja
酸性雨の実態と屋外青銅製彫刻の腐食劣化|山口晴幸
https://www.jstage.jst.go.jp/article/suirikagaku/43/5/43_74/_pdf/-char/en
東京ガス 日本のエネルギーの使われ方を調べよう
https://www.tokyo-gas.co.jp/kids/genzai/g4_2.html
Aluminum toxicity to bone: A multisystem effect?|Science Direct
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2405525518301766
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