日本の発電は化石エネルギーが84%であり、未だに再生可能エネルギーは17.4%(新エネ・水力の合計)と低いのが現状です。
【定義】再生可能エネルギーってそもそもナニ? デメリットはないの? >
しかし、EIA(U.S. Energy Information Administration:アメリカ合衆国エネルギー省) のデータによると、日本の再生可能エネルギー発電量は、世界で4番目にランクインし、高い技術があることがわかります。
また断トツの発電量を生み出している上位2カ国はアノ国とアノ国でした!
再生可能エネルギー発電量(原子力発電・水力発電を含まない)上位10カ国ではどのような特徴があるのかも見ていきましょう!
10位:カナダ
再生可能エネルギー発電量:46.39TWh
※TWh(テラワット)=電力量の単位。 1TWh=10億kWh(キロワット)
カナダの再生可能エネルギー発電量は世界で10位。
2011年には20.96TWhだったので、5年で2倍の発電量に。
近年では特に風力発電と太陽光発電に力も入れています。
またカナダは水力資源に恵まれており、電力は水力発電が63%を占めています。(水力発電量は383TWhと世界2位。)
水力発電を含めると発電量のランキングではさらに上がるでしょうね。
ランクインしている他の国と比較すると化石エネルギーの発電量も少ない国なんです。
9位:スペイン
再生可能エネルギー発電量:67.30TWh
EUの中でも積極的に再生可能エネルギーを取り入れてきたスペインは9位。
2000年に入るとグッと力を入れているのが分かりますよね。
種類別に見ると風力発電が6位、太陽光発電の7位とどちらも発電能力が高い国です。
また二酸化炭素排出量を1990年比90%削減の実現や、2050年までに国内の電力を100%再生可能エネルギーで賄うなどの目標に掲げました。
『風力、太陽光発電所を10年間で3GW分導入する計画』もされているようなので、今後もさらに再エネの発電量が伸びていくのでしょうね。
8位:イタリア
再生可能エネルギー発電量:67.90TWh
イタリアの再生可能エネルギーの内訳は、太陽光、風力、バイオマスなどによって生み出しています。
2010年から比較しても倍以上に発電量を増やしています。
1990年代から発電量は10位以内に入っていて、国内消費エネルギーの割合も再生可能エネルギーが31%で日本の1.5倍も。
太陽光発電は5位とトップレベルですが、実は地熱発電も盛んに行なわれているようです。
実は1913年に地熱発電所を誕生させた世界最初の地熱発電国で、その歴史は100年以上!
現在の電力供給に大きく貢献していると言えるでしょう。
7位:イギリス
再生可能エネルギー発電量: 82.64TWh
イギリスも風力発電を中心にバイオマスや太陽光などによる再生可能エネルギーの発電を行なっています。
2011年~2016年だけを見ても発電量は2倍以上に増えています。
風力・太陽光での発電量が多い国です。
特にヨーロッパでは風力発電が普及していて、その中でもイギリスでは、国が主導して「洋上風力発電」が進められ、最近では世界最大の洋上風力発電所が本格的に運転が開始されています。
さらに風力発電量は伸びるでしょうね!
6位:ブラジル
再生可能エネルギー発電量: 84.22TWh
ブラジルでの再生可能エネルギー発電量は、84.22TWhのうち42.73TWhと約半分が風力発電によるものです。
その風力発電設備容量は、2016年には世界で9番目、2017年度はカナダを抜いて世界8位に。
ブラジルの風力発電は、国内の再生可能エネルギーうち8.3%ですが伸び、バイオマス発電も徐々に増えているようです。
このほかに、実はブラジルは水力発電は世界で3番目に多く、国内生産される電力のうち60%を占めるという水力発電の国でもあります。
5位:インド
再生可能エネルギー発電量:102.63TWh
インドは再生可能エネルギーの発電量102.63TWhで5位に。
インドも風力発電では2016年に世界4位の発電規模になり、2023年までの太陽光発電の導入量は中国、アメリカに次ぐと予測されています。
水力でも世界7位の発電量があり、世界の再生可能エネルギー発電をリードする国の1つと言えるでしょう。
4位:日本
再生可能エネルギー発電量:114.18TWh
日本の再生可能エネルギーは比率でいうと低いのですが、発電量は世界4位とトップレベルを誇ります。
意外と昔から再生可能エネルギー先進国で、2010年ぐらいから5位、4位だったりしますが、1990年代からずっと2位でした。
ここ5年の間でも発電量は倍に増え、特に太陽光では世界で3番目。
世界的に水上太陽光発電設備の最大規模の70設備のうち、56設備が日本に設置されているそうです。ほとんどが日本ですね。
地熱発電も意外と多く、世界28か国中10位です。
また世界の地熱発電所で使われる地熱用タービンの約7割が、日本メーカーのものが使用されています。
地熱発電所は地点ごとに特徴が異なるので、高度な技術と経験が必要なんだそうです。
日本の技術の高さが世界をリードし、地熱発電を支えています。
3位:ドイツ
再生可能エネルギー発電量:174.74TWh
ここ数年で再生可能エネルギーの割合がグンと伸びているドイツ。
その中でも太陽光発電が大きく伸びていて、化石エネルギー、原子力発電は減少しています。
風力発電を中心に太陽光、バイオマスも発電量が増え、再生可能エネルギーへのシフトが大幅に進み、2038年までには石炭・褐炭火力全廃を決定しています。
2位:アメリカ
再生可能エネルギー発電量:374.20TWh
アメリカの再生可能エネルギー発電量は、昔から世界のトップでリードし続け、2016年に初めて2位に。
それでもアメリカは、風力・太陽光・地熱ともに高い発電量で374.20TWhの再生可能エネルギー発電量を生み出しています!
3位のスペインと比べても倍以上ですからね。
特に地熱発電では大型発電所が稼動しており、世界最大の地熱発電量を誇る「地熱発電大国」です。
またアメリカでは、州ごとでも積極的に再生可能エネルギー導入目標の設定や蓄電池を計画的に導入する取組みなども始められ、
MicrosoftやFacebook、Teslaなどのアメリカ民間企業でも、再生可能エネルギー・システムから電力を購入する目標など再生可能エネルギーへシフトする取り組みが増えているようです。
1位:中国
再生可能エネルギー発電量:388.60TWh
1990年には再生可能エネルギーの発電がゼロだった中国。
2008年から徐々に伸び始め、ここ2、3年では太陽光、風力が圧倒的な発電量を誇っています。
風力発電も2000年ごろからヨーロッパがリードしていましたが、中国がトップに。
現在の中国は水力においても2位のカナダの発電量の3倍も発電をしています。
中国が再生可能エネルギー全体を世界でリードする存在になっていますね。
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まとめ「再生可能エネルギーに全力で取り組めば10年で世界一になれる」
日本の電力のうち再生可能エネルギーは17.4%しかない・・・というと、発電量も少ないものと思ってしまいますが、
水力発電を除いた太陽光、風力、バイオマス、地熱などによる発電量を見てみると、意外にも日本は世界で4位という発電量がありました。
上位10位を見てきましたが、その中でも中国、アメリカの発電量は圧倒的でしたね。
しかし、どの国も再生可能エネルギーの発電量は年々増えていることが分かりました。
今はまだ化石エネルギーによる発電も多いことは事実ですが、石油メジャーのBPによれば、「2040年には再生可能エネルギーが最大の一次エネルギーになる(現在の約4倍)」という予測もたてられています。
今後、再生可能エネルギーへのシフトへ向けてさらに各国での再生可能エネルギーの導入が進んでいくのが楽しみですね。
https://www.globalnote.jp/post-4903.html
世界最大の洋上風力発電所 Hornsea1 (1,214MW)が英国沖で運開|日本風力発電協会
http://log.jwpa.jp/content/0000289675.html
「2040年に再エネが最大の一次エネルギー源に」、英BPが予測 – ニュース – メガソーラービジネス : 日経BP社
https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/news/16/021811980/?ST=msb
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