みんなで集まっているのにもかかわらず、みんなスマホの画面に夢中でSNSやオンラインゲームをやっている。
何日もこんな状況が続くと、さすがに「なんかおかしいな?なんでみんなここにいるんだろ?」とか「なんか失礼だと思わないのかな?」くらいのことを思ってしまう。
それから
「あれ?スマートフォンのない時代って?みんなご飯の後とかナニをしてたんだっけ?」
とスマートフォンがなかった時代、僕たちはいったいなにをしていたのだろうか?
少なくともスマホでSNSやゲームを延々とやるよりは生産的な活動をしていたはずだ。
スマートフォンがない時代の記憶をたどってみる。
「スマホがない時代はよかったなぁ…」
学生時代、まだスマホなんてもんはなく二つ折りのガラケーが一般だった頃――。
いったい僕は、どうやって友達と時間を共有していたのだろうか?
と思って振り返ってみると、なんとなくいつも誰かと将来の話をしていた気がする。
そのために「今、将来のためにナニをしているのか?」とか、好きな人や社会の不条理、バイト先のクソみたいなお局さんの悪口を面白おかしく言ったりしていたのを思い出した。
まぁ、誰かの悪口を言うことが決していいわけではないけれど、みんな将来のことを話しては不安を減らしたり、よりよい方法を探したりしていたり、切磋琢磨していたんだと思う。
不安なのが自分だけじゃないと知るだけで、または、同世代の頑張っている人の姿をみては感化されて勇気をもらっていたのだと思う。
スマホでは満たされない「コミュニケーション」
Lineやinstagram、TIKTOK、またはオンラインゲームでコミュニケーションをとっている量が増えているのは間違いないと思う。
でも、どれだけビデオ電話してもチャットしても満たされない。
スマートフォンでのコミュニケーションはナニかが物足りない、満たされない。
実際に会って行うコミュニケーションとSNS上でのコミュニケーションはなにが違うのかを考えてみると、それはやっぱりスマホでは情報が足りないからだろう。
LineやTwitterでは相手の表情が読み取れない。
InstagramやTikTokでは、相手の明るい一面だけで、相談して欲しい悩みや暗い一面はわからない。
テレビ電話で表情も音声も聞き取れるとしても、匂いが足らなければ、相手の細かい表情の変化や姿勢の変化にも気が付けない。
僕たち人間は言語でコミュニケーションしていると思われがちだが、視覚、聴覚、嗅覚、触覚を使ってコミュニケーションをしている。
もっと深い関わり愛に慣れば、キスしたりSEXしたりと味覚でのコミュニケーションにも至る。
でもスマホを使ったコミュニケーションでは、この五感が働かないので、どうしても物足りなさを感じてしまう。
スマホを使えば使うほど寂しさを感じるようになるのは、東京や大阪という人が大量にいるのに感じる孤独に似ている。
孤独を膨張させるスマートフォン
面白い調査結果があった。
アメリカで専門の調査会社が930人を調査した結果、孤独な人ほスマートフォンに依存しているということだ。
その理由は、実際に会ってコミュニケーションをとるよりエネルギーの消耗が少なく、さらに孤独から一時的にでも気をそらすことができるから、と言われている。
さらにメンタルヘルス財団の調べによれば、55歳以上の高齢者よりも18~34歳の方が2倍以上も孤独を感じていることが報告されている。
その理由としては、高齢者はスマートフォンよりも対面でのコミュニケーションに依存しているため孤独を感じにくくなっており、逆に若年層はスマホでのコミュニケーションに依存しているため孤独を感じやすいということだ。
スマホは省エネで孤独を埋めることができるものの、対面でのコミュニケーションのように孤独を根本から解消できないとされている。
スマホを使えば使うほど孤独になる理由も、この調査をしれば納得ができる。
スマホは「コミュニケーション」しにくいツール。
SNSは簡単に自分の情報をアウトプットできるという意味では優秀なテクノロジーである。
一方でSNSは相手の表情やネガティブな感情を自分の五感を制限された状態で、読み取るのは至難の業となる。
多くの人が感じていると思うけど、テキストで「ありがとう」という文字だけだと冷たさを感じる。
なのでわざわざ「ありがとう☺」のような絵文字を使って感情を表している。
会って話せば「ありがとう」という言葉にも自然と笑顔や感謝の雰囲気が出るので、十分に気持ちを伝えることができる。
でもスマホだけだと情報は伝わっても気持ちや表情、感情は伝わらない。
簡単にコミュニケーションできるようで深いコミュニケーションはできない。
スマホの使いすぎがコミュニケーションスキルの低下を招いている?
スマホを持つと、ついつい相手の気持を考えないでの行動が増えがちになってしまう。
自分自身そう思うのだけど、まわりでスマートフォンをいじっている人と、
話しかけていいのか?
邪魔しないほうがいいのか?
迷う時がある。
個人的な意見からいえば、食事や飲み会などの席でスマートフォンをいじるのは失礼なことだし、電話に出るのであれば、離れてするべきだと思う。
でもスマホはもう日常で手放せない道具になってしまったので「プライベート」なのに常に「パブリック」でもあるという考えられない状況にもなっている、。
連絡がきても放置しておけばいいのだけど「即レス」が大事な世界もあるので、尊重しなければいけない気持ちもする。
でも、やっぱりデジタルの世界よりも、いま自分がいる現状を大切にするべきだと、個人的には思ってしまう。
待てない、自制がきかない!スマホ中毒の人は脳が壊れていく。
ここ10年の流れで、「返信」の速度が急激に早くなってきている。
2011年の東日本大震災があった時は、まだスマホは一般的ではなかったし、LINEなんていうものはなく情報の多くはEmailで行われていた。
Emailの返信は3日以内にすればいいくらいだったし、返信に対しての余裕が送信者側にも受信者側にもあった。
しかし、今スマホを使っている多くの人が待てない。
仕事では「即レスが重要」というな刷り込みが働いているせいもあるだろう。
返信が遅いために「既読無視」なんて言葉がでてきたり、仕事ができないやつ認定されてしまう。
電話に出なければ「なんで出ないの?」、「携帯している意味ないでしょう?」とプライベートを侵されることもある。
これを利用しているのがスマホのオンラインゲームだ。
少しまえまでは、毎日ログインすることで「プレゼント」を受け取れるようになっていたものが、なんと「3時間毎」まで短縮されてきてしまっている。
できるだけ無料のエサでユーザーを釣ってゲームに依存させるようになっている。
このようにスマホを使っている人は「スマホ脳」
とも呼ばれているが、スマホによって脳の報酬系が破壊され、忍耐力や集中力、そして記憶力まで弱めてしまうのだ。
実際に僕の彼女はTikTtokが大好きな21歳のスマホネイティブ世代であり、90分返信が来ないと不安になるようだ。
企業もそのことを把握しており、その結果がTikToKでありInstagramのストーリーであり、最近はYoutuneショートという形でドンドン「短い」「今だけ」というコンテンツを出してスマホ中毒者をどんどん増やしている。
高速で刺激を与え続けることによってユーザー数や滞在時間を伸ばし、刺激中毒になる人を量産しつづけている。
きっとスマホは近い将来多くの精神疾患や精神障害を引き起こすことが指摘されるだろう。
【まとめ】スマホの悪口ばかりを書いてしまったけど…
スマホの悪口ばかりを書いてしまったけど、ネットショップやオンライン決済、IDの提示にもスマホは必須うとなっており、最近では施設に入るのにスマホのアプリを使わないと入れないという場所も増えている。
そう、もうスマホを手放して生活するほうが難しくなってきてしまっている。
スマホを使って売上をあげる企業にとっては、どんどん中毒者を出したいはずだが、どこかで「これは間違っている。許さえる方法じゃない。」となったり、新しいテクノロジーが出てきてスマホを一掃するような時代が早く来てほしい願う。
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