「もう失敗したくない。」
毎月あったた80万円の収入が、4万円まで落ち込んでいた。
高校生のアルバイトよりも稼げない状況になり、すでに半年が経っていた僕だが、「また失敗するのではないか」と言う不安にさいなまされ、いまだに新しい仕事に取り組めないでいた。
同じ失敗をするのが本当に怖かった。
失敗の原因は何だったのか?
自分のスキルが足らなかったからなのか?
または、たまたま運が悪かったなのか?
もしスキル不足だとしたら今のままでは、また同じ失敗を繰り返すだろう。
そして本当にスキル不足だとしたら、今までやってきた事は何だったんだろうか。
ずるをしてでも成果を出すライバルがいる中で、僕は正当にやっていると言う自負があった。
しかしそれはそんな自分の認識で僕もまた、知らない間に不正を働いているのかもしれない。
今後も通用するスキルを身に付けていると思っていたが、全て無駄だったんだろうか。
だとすれば、そんなことに3年間も費やした僕は、本物の脳なしなのかもしれない。
それを認めるのが怖くて同じ仕事をすることに恐怖を感じていた。
実際仕事をしようとデスクに向かったこともあるのだが、何をしていいかわからず気がつけばYouTubeを見たりスマホをいじったりしてしまっている。
それから1年が経ち徐々に仕事もできようになりまた右肩上がりに良くなってきた。
詳しい体験談は以下の記事に書いてある。
そこで今のうちにまた同じ失敗をしないよう「失敗」についていろいろな書物を読んで勉強した。(おすすめの書籍は1番最後に紹介している。)
するとそこには、僕が何度も陥っていた致命的なミスをするときのサイクルに当てはまるものが見えてきた。
職業上のスキルと言うよりも、心理的な影響を受けて失敗の落とし穴に変わっていたのだ。僕を含めて多くの人が。
そこであなたの多くの人が教えている失敗の落とし穴に落ちるまでシェアする。
これを読むことで、しなくても良い致命的な失敗とそれにかかる時間と精神を消耗せずに済むかもしれない。
- 最終的に「人生を一発で逆転してやる」という発想になる
- 2度目の不倫。問題の原因は常に自分の外にある
- 性欲は汚い?欲求を無視し続けた代償
- 「他人をコントロールできる」と思っている勘違い野郎
- 自己犠牲は献身的でスバラシイ
- 「まだまだ足りない」欠乏感の悪夢
- お金持ちになれば人生安泰!
- 自分は誰かに守られるべき、助けてもらうべき存在である
- 親の人生を「自分の人生」だと思っている
- 「親と先生は正しい。」親に勧められて600万円の借金する高校生
- 『1度決めたら、最後までやり遂げなければならない』
- できない理由だけにフォーカスしてしまう「創造的回避」
- 「もう、あとがない…」ギリギリに追い詰められたときになる過度なポジティブ思考
- 【まとめ】躁鬱状態になる前に負のスパイラルから抜けだそう。
- おすすめの書籍7冊
最終的に「人生を一発で逆転してやる」という発想になる
重要なので最初に伝えておくが、うまくいっていない人が最終的に、落ちる最大の落とし穴、「一発逆転で人生を良くしようとする」である。
どういうことかと言うと、簡単に言えば大きなリスクをとって人生を変えようとすることだ。
さきに述べておくと、僕もまったく同じ思考の落とし穴におちいり、FXで一夜にして600万円の損失を出したり、またブログで成功しようとして初心者なのにもかかわらず、上級者用の教材20万円を購入し、全く役立てることができず無駄にしたこともある。
人間は失敗や負けが続き最終的には一発逆転の発想になり、今までの失敗や負けを一気に取り戻そうとハイリスク・ハイリターンを求める習性がある。
この習性はノーベル賞を取った行動経済学者のダニエル・カーネマン教授が提唱している「プロスペクト理論」でも証明されている。
プロスペクト理論を簡単に説明すると、
- 人間は利益よりも損失を避ける性質がある
- 人間は損失があるときに大きなリスクをとってでも損失を帳消しするための行動をとる性質がある。
わかりやすい話は、有り金をギャンブルに突っ込んで、一気に損失を取り戻そうとしてる人の例だ。
さらに悪いことに、お金がなくなるとキャッシングやサラ金に手を出して借金をしてまで損失を取り戻そうとするようになる。
そうなるともう最悪で負の連鎖から逃げられなくなる。
もちろんこれは、お金の話だけではなくて人間関係においても同じことが起こる。
ダイエットしているときに体重が減らないからといって一気に絶食ダイエットをしたり、高額なサプリメントを購入して失敗している人からもよくわかる。
そして、これから紹介する不倫女子の話も、人間は問題が解除されないと最終的には破滅的な選択をするわかりやすい例だ。
2度目の不倫。問題の原因は常に自分の外にある
とあることで知り合った不倫女子、A子は2度目の結婚をするも2度目の不倫にもおちいっていた。
ちなみに話を聞くと、A子の両親も結婚と離婚を繰り返し再婚していると言う話だ。
本人が自覚していた不倫の原因はセックスレスや、愛を感じられなくなったことだと言う。
初めて結婚した相手とはセックスレスになったときには、カウンセリングやセラピーに通う努力もしたらしいが、問題解決には至らなかったらしい。
そんなこんなをしている間にA子は不倫におちいった。
その後、その不倫相手と結婚をすることになり、1度目の離婚と再婚を経験する。
今では再婚相手との間に2人の子供が生まれ、外国人の旦那さんと海外に暮らしている。
が、その生活も長く続く事はなく、再婚して3年目の2人目の子供が生まれてからすぐに、A子はまたもや不倫を始めてしまう。
しかも、今回の不倫は、前回とは違い子供がいるため親権がかかっているし、離婚が解消されてしまえば住んでいる国のビザ(滞在許可証)まで失うことになる。
もちろん莫大な慰謝料を払うことにもなるだろう。
それでも、不倫と言う大きなリスクを取ってまでセックスレスや愛されたいと言う欲求を満たそうとしてしまったのである。不倫という間違った方法で。
このような同じ失敗に何度も陥ってしまう現象を「クローズドループ現象」と呼ばれる。
見えないところで問題がループし続けるので、問題を見つけることができないので何度も同じ問題が発生し失敗が無限ループし続ける。
こうした場合、問題を抱えているのは自分であるため、自分に原因があると気がつかない限り問題をかけすぎない。
しかし、1度、勇気を持って自分に原因があることを認められれば問題はゆっくりだが確実に解決していく。
ただし、何でもかんでも自分のせいにしたり、自分の心の声を無視したりし続けることも良くない。
性欲は汚い?欲求を無視し続けた代償
日本人の多くは我慢強く、理性的であり真面目な性格である。
これは海外に行ってみると日本と比較できるのでよくわかる。
欧米などのフランクのエリアはもちろんのこと、真面目で温厚な性格のアジアの中でも、日本はグンを抜いて我慢強い国民性をかねそなえている。
しかし、その理性や忍耐の強さが負のスパイラルなんてしまっていることも確かだと思う。
それが日本でも蔓延している
- セックスレスであり、
- 過労死であり、
- 結果として少子高齢化、低賃金による疲弊感なのだろう。
日本人はマジメなのはいいのだが、動物が本能としてもっている欲求を否定しては、からだや精神に不都合が生じてくるのもムリはない。
食欲や睡眠欲については言わなくても重要とわかるだろう。
しかし、それに並ぶ3大欲求の1つである性欲については日本では過小評価というか、歪んだ認知をされてしまっている。
その歪みは、日本のアダルトビデオやポルノは世界的に見てもオープンな内容となっているにもかかわらず、セックスレスは蔓延化しているということからもわかる。
ちなみに日本人は麻痺しているかもしれないが、日本のアダルトアニメやマンガは世界的にも「HENTAI(変態)」として認知されるほど特殊であることが知られている。
日本人は性に興味がある(人間は動物なんだから、何人だろうと当たり前ではある)が、積極的に性についての話をすることがタブー視されている。
なぜか性について神秘的、もしくはエロいという見方をしてしまう。
犬も猫も鳥も恥じらいを知らず人前で交尾しているのを見たことがあるだろうが、神秘的だとか性的な興奮を覚えたりしただろうか?
単なる子作り、単なる動物の営みと考えれば恥ずかしいことでもエロいことでもないことがわかる。
それにもかかわらず日本人は性生活をタブー視し、その反動として満たされない性欲を満たすために、浮気や離婚につながてしまっている。
先程の不倫女子A子の話ではないが、あなたの周りでもセックスレスや性生活に対する不満が充満してることを知っていれば、性欲は基本的な欲求であるにも関わらず歪んだ認知をされていることに気がつくはずだ。
「他人をコントロールできる」と思っている勘違い野郎
お金や力で他人をコントロールしようとしてもそれはうまくいかない。
厳密に言えば行動をコントロールするための脳みそは自分に属しているからだ。(自分の体のコントローラーは全員自分が握っているのだ。他人が握っているわけではない)
そして、それは他の人も同様のことが言える。
しかし、社会には脅迫をしたり褒美で釣ることで、他人をコントロールできると思っている人で満ち溢れている。
そんな人に限って、
- 自分の欲求を聞いてもらえなくなると、繰り返し付き合う人を変えている。
- 離職率の高い職場で働いている。
- 信頼できる人がおらず孤独を抱えている。
- 常に自分が正しいと思う傲慢な態度で人に接している。
という特徴が見られる。
さっきの話をの続きをすれば、セックスをしないことによって、相手をコントロールしようとする人もいるので驚きだ。
問題が何度も何度も繰り返されるので、他人をコントロールしようとすると、さきほど説明した「クローズドループ現象」にはまってしまう。
たとえ親子だっても恋人であっても他人をコントロールしようとすると良い結果をまねかない。
自己犠牲は献身的でスバラシイ
世界中において謙虚であることは人格的に優れている象徴でもある。
しかし、日本人にとっては、謙虚が行き過ぎて自己否定や自己犠牲になっている。
優しい人、または優秀な人が自己主張や自分の権利を主張しないため、劣悪な環境で膨大な仕事量をこなし潰れていく、と言う循環が起きてしまっている。
自分の体調や精神が崩れることになっても、無理をして会社や家族のためにがんばり過ぎているのだ。
しかし、生き物の鉄則(自己保存の法則)があるように、自分を守るべきはやはり自分なのだ。
あなたの代わりに仕事をすることができる人はいるけれども、あなたの体を他人の健康な体と変えることはできない。
あなたの代わりに誰かが健康を改善するということはできない。
もっと言うならば「誰かに愛されたい」と言う感情も同じである。
誰かに愛を求めるばかりで、「自分で自分を愛する」ことをしていない人が多い。
自分を1番愛してあげないといけないのは自分である。
社会や家族のために頑張る事は尊いことだが、まずは自分を大切にしないといけない。
自分が資本であり1番がダメになってしまえば、家族も社会も守ることはできない。
さっきから話にだしている不倫女子のように、自分で自分を満たすことができていないから、常に対象を変えては新しい満たしてくれる人を探し続けることになる。
大切なのは、まずは自分で自分を助けてあげる受けたり大切にしてあげることだ。
「まだまだ足りない」欠乏感の悪夢
さきほどの続きで、自己犠牲や自己否定が行き過ぎると「まだまだ足りない」という、欠乏感、枯渇感に襲われるようになる。
「休息が足らないとか」、「誰かからの優しさが足りない」、「愛が足らない」と言うのは心が枯渇してしまっている状態だ。
ここのような枯渇した状態になると、人間は感情に左右され、不合理な行動を選択するようになる。
例えば、
お腹がペコペコの状態で焼き肉屋に行き、食べきれる量とはほど遠い量の注文をして食べ残すことになる。
パートナーに与えてもらっているものがあるにもかかわらず、パートナーの短所だけに意識が集中してしまいイライラし「この人はだめだ私のことを理解してない」と思い込んで非難してしまう。
ダイエットをしていてなかなか思ったように体重が減らず、極端な断食や母音を繰り返しダイエット開始前よりも不健康になってしまう。
試験で最後の問題に取り掛かるてる最中、試験管が「残り10分」と言った途端、時間がないと焦ってしまい問題が解けなくなってしまう。
このように人間は足りないと「不足感」を感じているとイライラしたり、自分がもっている能力や財産に目がいかなくなり、異常な行動をとってしまう。
理由は最初にも紹介した「プロスペクト理論」でもあるように、人間は不足を感じていると、損失の埋め合わせをしようとしたり、さらなる損失を避けようとしたりする習性があるからだ。
自分を消耗するほどの自己犠牲は不幸の連鎖となる不足感をもたらすのでやらない方がいい。
特に足りないと思えば思うほどその不足感は強くなるので、反動として普段なら決して取るようなことない考えや行動をとってしまうことになる。
次の例のように。
お金持ちになれば人生安泰!
お金がない人ほどお金があれば何でも解決できる、お金があれば将来も安泰だと言う考えに走りやすい。
これはさっき書いた不足感とも関係しているのだが、足りないと思っている人ほど「〇〇さえあれば解決できる。」と勘違いしてしまう。
そして、一生働く必要のないほどの金さえあれば人生の問題は全て解決できる、お金で買えないものはないと言う迷信を強く信じてしまうことになる。
しかしよくよく考えてみれば、巨額な財産を持った人が不幸にも自殺をしてしまったり、なぜか自己破産をしたりと言う不幸が世界中で相次いでいることにも気がつく。
お金を稼いだことある人なら分かるだろうが、お金を持っているといろいろな人が急に近づいてきてきて、人に騙される機会が増えたり、人間不信におちいる機会が増える。
「お金がない、お金がない、お金が欲しい、お金が欲しい、お金さえあれば…」とお金に対して枯渇感を感じ盲目的になると、このようにお金を持つことでのデメリットには全く意識がいかなくなってしまうからだ。
人生安泰に暮らすためには、お金だけではなく、いかにして信頼できる人を人間関係を作るか、いかにして健康維持するかなどいろいろな要素があるにもかかわらず。
お金だけではなく、さまざまな深いコンプレックスを抱えている人にも同じことが言える。
- ハゲてさえなければ…
- 太ってさえなければ…
- 不細工でなければ…
- 学歴さえあれば…
こうした自分の劣等感やコンプレックスと言う「不足感」を刺激して多くの企業が高額商品をあなたに売り込んでくる。
数万円のサプリや商品ならまだ良いかもしれないが、大卒と言う学歴だけを手に入れるために、自分が将来どうやって返すかもわからない奨学金と言う名の借金500万円を18歳の子供に背負わせてまで大学に行かせる事は本当に危険だと思わないだろうか?
この部分については後半で話していく。
その前に、自然の摂理である自己保存の法則を先にしておかないといけないからだ。
自分は誰かに守られるべき、助けてもらうべき存在である
日本は文化的に江戸時代までずっと続いた殿様社会の風習が残っているからか、「国民は国によって守られるべきだ」と言う考えをもっている人が多い。
文化的にも欧米の個人主義とは違い、日本の文化は集団主義である。
会社で就業時間が終わってるにもかかわらず、「自分だけ帰る」ということがしづらい空気だったり、「利益はみんなで分け合う」という感覚が強いことからもわかる。
しかし、その自己犠牲が過剰になると、不足感が募るのでなぜか満たされないと言う状況になってしまう。
これは先述した、自己保存の法則により、誰かを助けると言う事は自分に余裕があって初めてできることでもあるため、自分が満たされていないと助けることができない。
生物学的に考えてみても、生き物が生き続ける基本原理は自分の遺伝子を残し続けることにある。
共存が大切とされながらも、最も大切なのは誰であっても自分の遺伝子を残すことであるとDNAにプログラムされているからだ。
誰かを助けたいと思うのであれば、まずは自分が満たされていなければならない。
依存と共存を履き違えると痛いこととなる。
親の人生を「自分の人生」だと思っている
これは僕の経験でもあるが、親の期待に応えて親が望む人生を生きることには、全くの意味がないと言うことだ。(もちろん僕だけではなく多くの書物で親や他人の価値観で生きることの酷さは紹介されている)
それでも、人によっては先祖代々伝わる家業があって、借金があるため家業を継ぐことが決まっていたり、あなたの人生を不幸から退けるために大反対するということがあるかもしれない。
しかし、こんな状況においても親の望む人生と、あなた自身の人生とは切り離して考えるべきだと思う。
結論から言えばいいと言うと、あなたの親が幸せだからといって、あなたが幸せになるとは限らないからだ。
そして、あなたの人生に責任をもってくれる人は、最終的にはあなた自身いがい誰もいないからだ。
昔からあるが親は自分ができなかったことを子供にやらせたがると言う習慣が残っている。
母親が子供の時にピアノを習いなかったから子供にはピアノを習わせたいとか、父親が自分は大学でできなかったから子供には大学にいかせたいとかそういうものも含めてだ。
あなたがそれをやる時は、親を喜ばすためだけであり苦しくなったときにはきっと言い訳として親のせいにしたり、やり場のない感情に苦しめられるだけだろう。
もしあなたが今の人生に不幸感を感じているとしたら、もしかしたら次のようなことがきっかけにはなっていないだろうか。
「親と先生は正しい。」親に勧められて600万円の借金する高校生
「親は常に正しい。先生は常に正しい。医者は常に正しい。」
もちろん常にそう思ってるわけでは無いだろうか基本としては、親や先生と呼ばれる人たちを信じているのではないだろうか。
特に重要な決断をしないといけない時は、自分より長く生きている大人や先生などの肩書がある人のアドバイスが1番だと思ってしまうだろう。
これを「権威バイアス」と言う。
僕たちは偉いと思われる人の言葉を容易に信じてしまうのがこの権威バイアスの特徴だ。
大きな怪我やガンなどの難病に陥ったとき、大学進学においては素直にアドバイスを聞いてしまうのではないだろうか?
特に大学進学においては、奨学金と言う名の多額の借金を背負うのに。
奨学金と聞くと耳障りが良いが、簡単に言えば教育ローンであり借金なのだ。
しかも4年間と考えると少ない人でも300万円、多い人は600万円もの借金を知らないがあいだにして大学に行くことになる。
それにもかかわらず、ファイナンスの相談はほぼ行わず「大学には行ったほうがいい」という強い説得をされるケースがほとんどだと思う。
大切なのは大学にことではなく、自分の人生を考えたときに大学に行く用があるかどうかであり、また借金した金額を将来返済できるかどうかというのもしっかり考えないといけない。
それにもかかわらず大学に行けば未来が保障されていると言う錯覚を起こさせ、ファイナンスの知識がない高校生に600万円以上の借金させる事は本当に酷だと思う。
学校にしても病院にしても自分の将来である以上、または自分の体である以上最終的には自分が責任をもつなければならない。
アドバイスをもらう事は良いことだが、自分でしっかり考えて、調べて決めることが本当に重要である。
恩恵を受けるのも自分だが、その代償を支払うのも自分だからである。
お金ならば働いて返せるが、失った時間に関しては取り返すことは不可能だ。
『1度決めたら、最後までやり遂げなければならない』
また日本人の美徳として「1度決めたら最後までやり遂げる」ということが強調されがちである。
しかし、これを信じていると大きな失敗を招いてしまう。
ゴール直前になって、ゴールを見た時にはじめて、目指していたものとは全く違うときがついたら、それはもう“時既に遅し”という言葉しか出てこないだろう。
地獄絵図でしかない。
だからこそ、「いちど決めたら最後までやり遂げる」と言う迷信を捨てておくことが重要だ。
そして、1つとは言わず、できる限りのことを試して、自分に合っているもの自分が好きなものを見極めていった方が賢い。
やってみて初めて、自分に向いているとか、向いていないとかということは判断できる。
自分に向いてないと思うことをひたすら頑張る事は、間違ったゴールを目指して進むのと同じことである。
どれだけ頑張ってもゴールにたどり着く事は無い。だからこそ早めの判断として辞めたり、方向転換することがとても大切になる。
ただ途中で辞めると言うことに躊躇する人も多いだろう。
なぜならば、それまでにかけていた時間やお金などのかけてきた労力を無駄にしたくないと感じるように人間はできているからだ。
ましてや、また何か新しいことを探さないといけないと考えると、それだけで止めることが億劫になってくる。
この途中で止めることが専門用語でサンクコスト(埋没費用)と言う。
目的地につくまでの道を「間違えているかもしれない」と気づいた時に戻るのがもったいないと思ってしまうのも、結婚よりも離婚する方が大変と言われるのも費やしてきた時間とお金、そして精神的なもの(サンクコスト)が気になってしまうからだ。
しかし、間違っていると気づきながらも進んで事はどんどんこのサンクコストを大きくしてしまい、最終的には手放せくなり、自分の望まない現状から離れられなくなってしまう。
できない理由だけにフォーカスしてしまう「創造的回避」
僕たちの脳はできない理由を見つけるために、脳がものすごい想像力を発揮する性質がある。
これを「創造的回避」と言う。
結論から言えばこれはネガティブ思考の人である。
あなたもこんな経験は無いだろうか?
「もし想定外のことが起きたら、もしかしたらあそこで失敗するかもしれない、」というように不安材料だけをかき集め、どんどんどんどん不安材料の不安材料を深掘りをし、不安材料だけで結論に導いてしまうのだ。
組み立てる材料がすべて不安材料なのだから、結末はもちろん良い結果ではない。
ある意味被害妄想が強いとも言えるだろう。
人間はこのようにできない理由を考えたり、責任逃れを押しをするときに想像力が発揮され頭やったら回避できるかと言うことを本能的に考えてしまう。
僕の体験談としては、こんなことがある。
ある飲み会の席で京都大学出身の人に、「独立したいからWebメディアを作るアドバイスをして欲しい」と求められたことがある。
京都大学出身と言うことでもちろん優秀だと思うのだが、何を言っても次に返ってくる言葉は「失敗したらどうするんですか?」でありうんざりさせられた。
物事の考え方が常に逆で、「うまくいくにはどうすればいいか?」ではなく「失敗したらどうするか?」を前提に考えているのだ。
新規のプロジェクトに参加したことある人にはわかるかもしれないが、失敗するための方法なんて五万とある。
もちろん最悪な事態が起きた時を想定する必要があるが、すべての計画や行動に保険をかけていたのではプロジェクトは全く進まない。
それでも不安なら、うまくいかなかったときのためにバックアッププランを作っておき、それを実行すれば良い話だ。(それでも起きるか分からないバックアッププランを事前に用意しとくと言うのも、無駄な時間になるかもしれない。問題が起きる時は常に想定外であり、想定外のことを考える事は無理なのである。問題が起きたときのために、その分の時間をとっておいた方が賢明だろう。)
この独立志望の京都大学出身
良い結果に導くためには、良い結果を導くための材料を集めて組み立てなければならない、これが前提条件である。
しかし、創造的回避の罠に陥ってしまっている人は、失敗することを前提条件としているので自然と悪い材料や情報しか集められなくなる。
変わると最終的な判断としては「失敗するからやらない」と言う判断になってしまう。いつになっても欲しい結果は得られない。
「もう、あとがない…」ギリギリに追い詰められたときになる過度なポジティブ思考
最初に説明した「人生を1発で逆転させようとする発想の危険性」ていうのがまさにこれから説明する部分である。
不足感が長期間続いたり、または致命的な状況に置かれたりすると、人間は誰でも、ワラにもすがる思いになることがある。
- 借金3000万円を帳消しにできる方法があると知った時、
- 余命3ヶ月と診断された後、最新の薬を試せば治るかもしれないと言われた時、
- 何をしても痩せなかったのに、誰でも1ヶ月で理想の体型になれるサプリがあると言われた時、
「嘘でもいいから信じてみよう」と言う気持ちになってしまうのだ。
なぜならば、人間には「自分なら大丈夫だ」、「こんなにいい条件が揃ってればうまくいくはずだ」と言うふうに思わせる自信過剰バイアスや楽観性バイアスが備わっており現実逃避をさせてしまうからだ。
この状態になると状況や情報を細かく分析判断できなくなるので失敗することが多くなる。
また想像力は意志力よりも強い(エミール・クーエの法則)ため、劇的に状況が改善することをイメージしてしまうと、自分をコントロールする意志の力が働かなくなる。
なぜ優秀な大企業の社長が判断を誤って、大失敗をしたり、身近な優秀な人がミスしてしまうのもこうした法則があるからだ。
ひどく苦しい状況や深いネガティブに思考におちいった後に、ポジティブになる状況はまるで躁鬱のようなもので、コントロールすることが非常に困難だ。
投資の世界でもこの「自信過剰バイアス」が投資家たちに大きな損失をまねく原因の1つとされている。
そしてこれが最初に述べた「人生を一髪逆転で書いてある」という発想へとつながる。
もしあなたが、苦しい状況から今すぐ逃げ出したいと思うのであればいちど冷静になり、一発でどうにか人生を変えようとするよりも、もっと確実に良い方向に人生が行くように考えた方がいいかもしれない。
【まとめ】躁鬱状態になる前に負のスパイラルから抜けだそう。
失敗が続き、失敗が続き、さらなる失敗が続くと人間は自信を失い何が正しくて、何が悪いのかが分からなくなってしまう。
気分は終わりのないジェットコースターに乗っているようで、降りられるのであれば今すぐにでも降りて安定したところで休息したいと思うのだ。
しかし休んでるわけなんていかないのが現状で、どうにかしてこの悪い状況から抜け出す手立てを考えなければいけない。
そうなってくると、あたかも簡単に、しかも劇的に自分をそこから救ってくれるという広告文句や営業マンの誘惑があなたを襲ってくる。
世の中を見渡せば、借金に借金を重ねて返済不能におちいっている人、何度もダイエットをして最終的には拒食からの過食に走り摂食障害起こしてるしまっている人などたくさんの偽善者がいる。
そうなる前に自分が負のスパイラル、失敗のスパイラルに陥っているとしたら、判断を誤る前に抜け出すことが重要になってくるだろう。
この後で僕はどうやって失敗のスパイラルから抜けだしたかを紹介したいと思う。
おすすめの書籍7冊
僕は失敗を恐れるあまりに失敗に関することを紹介してくれる本を読みあさった。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と言う言葉があるように、失敗したくないのであれば失敗について勉強する事はとても効果的だった。
失敗の科学
自分の認識と現実がどれだけずれているかというのを知ることができる本。
スポーツをするとどれだけ思い通りに体が動かない顔を実感できるが思考もまた理想と現実は大きな乖離があることに気づかせてもらえる。
嫌われる勇気
自分の行動がどれだけ自分の思考に縛られているかがわかる本。心をどういう風に扱ったら自由になれるかがわかるマニュアル本としてオススメ。
体はトラウマを記録する
嫌われる勇気の中ではトラウマは存在しないということが書かれていたが、個人的にはトラウマはあると思ったのでこの本を読んでみた。
「なるほど、トラウマってこんな感じか」、と納得した上で、再び嫌われる勇気を読んだらトラウマは信じないことでなくすことができると思うことができた。
いつも「時間がない」あなたに
借金をしている人がなぜ新たに借金をしてしまうのか、または時間がないと嘆いている人が、なぜその状況から脱出できないのかがよくわかる本。
欠乏していると認識しているだけで人間の行動は変わってしまうことがわかる。
「期待」の科学
サブタイトルにもあるがなぜ悪い予感は当たるのかと言うことに自分の負のスパイラルがたくさんあったので読んでみた。
ネガティブ思考が失敗を招く理由の1つであることがよくわかる。
ビジョナリーカンパニー3 衰退の5段階
過去に有名大企業としてなお轟かせた会社がなぜ消えていくのかを知ることができる。
企業といっても結局、選択と判断をしてるのは人間なので、衰退していくまでの過程は同じではないかと思える。
ファスト&スロー
最初の方で紹介したノーベル賞受賞したダニエル・カーネマン教授が見つけた「プロスペクト理論」について深く学べる本。
人間がいかに不合理な選択と判断をしているかがわかる。不合理なので失敗するのは当たり前だと思えりようになる。
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