「オートファジー中もチーズは食べてイイらしい。」
「オートファジー中はプロテインも相性がいいよ!」
「ケトジェニックダイエットとオートファジーは相性がいいらしい。」
など、オートファジーをして始めてから、やたらとオートファジーに関する情報をよくキャッチするようになってしまった。
せっかくなので、オートファジーの書物を読んでみることにした。
すると、ちまたでよく読むネット記事だけではなく、
↑こんな有名筋肉アピール雑誌『TARZAN』などの専門媒体でも、「これ矛盾していない?」、「コレ大丈夫なのかな?」なんて、思う内容もけっこうあったりする。
特に、TARZANに書かれていた「オートファジーとプロテインを組み合わせた生活」だとか、Twitterやブログでよく目にする「オートファジー6ヶ月目です!」など、それって本当に体にいいの?と、あなたも疑ったことはないだろうか?
他にも、「オートファジーをやるなら高タンパク質、高脂質が中心のケトジェニックダイエットが効率いい。」なんて考えもあるようだが、いったい本当なのだろうか?
オートファジーにデメリットや危険性はあるの?
そもそもいわゆる「16時間断食」を意味するオートファジーには、大きな危険性はナイと個人的な体験談からは思っている。(疾患がある人は別だと思う。)
でも、オートファジーとプロテインダイエットなどのようなものを複合してやると、結果は変わってくるかもしれない。
例えば
などの情報が見つかるからだ。
16時間断食したにも関わらず、むしろ太ったりしてしまったり、体が重くなってしまったら、オートファジーは単なるストレスでしかなくなってしまう。
健康になるつもりが、不健康になってしまったら最悪でしかない。
オートファジー発動させる条件って?わかりやすいメカニズム
「16時間断食をすればオートファジーになる」というのが一般的に言われていることだが、もう1段階掘り下げてオートファジーの発動条件とメカニズムを調べてみた。
結論から言うと、オートファジーは『mTOR』(読み方:エアトマ) という細胞が、アミノ酸の不足に反応することが主要な条件であると言われている。
mTORが飢餓状態を認知し、栄養補給を行うためにオートファジー(自食作用)を発動させる。
つまり、飢餓状態というのもっと具体的に言えば、アミノ酸不足であり、タンパク質不足なのだ。
こう考えるとオートファジー中でも食べていいモノ、として紹介されている食事にも矛盾が生じてくる。
オートファジー中の16時間断食でも食べていいものって?
日本語の情報でオートファジー中に食べていいものを調べてみるとチーズとヨーグルトなどの高タンパク質な乳製品、そして「特にナッツ類は食べたいだけたべていい」という情報がたくさん見つかる↓
でも、飢餓状態、特にタンパク質不足がオートファジーの基本的な条件となることが確かだとすれば、チーズやヨーグルトを食べることが、なぜOKになるかわからない。
「何を食べていいのか?」については、上記の「空腹」こそ最強のクスリで「ナッツ類は好きなだけ食べてもいい」と書かれているが、食べないのが大前提であることも書かれている。
自分の都合のいい部分だけ切り取って、いいように解釈してしまうと、思っているとは逆の成果が出てくるかもしれない。
たとえば、次のようなことがおきてくるかもしれない。
オートファジーをしても痩せない?
オートファジーの体験談を調べてみると、ダイエット目的でやっている人が多いからか、
「一時的には痩せたけど、止めたら太った。」
「肥満体型なのにぜんぜん痩せない。」
「オートファジー2週間しても痩せない…」
というような口コミをチラホラみる。
ちなみに、順天堂大学の研究結果によれば、
過剰な脂肪の蓄積が原因である生活習慣病(脂質異常症、動脈硬化症、脂肪肝炎などの代謝性疾患) においてオートファジーの抑制が指摘されており、脂質代謝の低下が強く示唆されます。
ということが発表されている。
このように、ダイエットのためにオートファジーをやっている人の中には生活習慣病で悩んでいる人も多いと思うが、生活習慣病の人こそオートファジーが働きづらいという可能性もある。
そして、オートファジーの概念は「不良タンパク質の分解と再利用」である。
つまり、体内の筋肉を分解しているので、筋肉量が落ちて基礎代謝が下がることも指摘されている。
オートファジーをやったことで痩せにくくなる人もいるはずだ。
断食からの『ドカ食い』はやっぱりよくない?
空腹語にどか食いをすると太るというのは、よく知られていることだ。
空腹語に糖質をとると血糖値がバク上がりしてしまい、脂肪を蓄えることにもつながる。
だからオートファジー後は好きなものを食べていいとか、すきなだけ食べていいという情報を鵜呑みにしてしまっている人は危険だ。
オートファジーって長期間続ければ続けるほどいい?
イスラム教にはラマダンと呼ばれるまるまる1ヶ月間断食をする習慣がある。
僕もイスラム圏で長く生活をしたことがあり、このラマダンをしている最中のイスラム教の友達と一緒に生活したことがある。
ラマダン中は、朝日が登った瞬間から、夕日が沈むまでのおよそ14時間、一切の水分もとることが許されていない究極の断食となる。
ラマダンを終えた人の体はムダな肉が削ぎ落とされて、肌もツヤツヤしているように思える。
でも、やっぱり痩せればいいってもんではなく、筋肉が落ちた様子も見受けられる。
1ヶ月以上続けるのは、やっぱり必要以上に筋肉を落とし、基礎代謝をさげる原因になると思う。
オートファジーとプロテインを組み合わせていいの?
「オートファジーで筋肉が落ちて代謝が下がるなら、必要以上に筋肉を落とさないようにプロテインを飲めばいい!」
と安易な考えが浮かぶかもしれない。
実際にネットで調べてみても、筋肉専門誌のTARZANでもオートファジーにプロテインを組み込むことを推奨する記事も出てくる。
でも、オートファジーにおいて、それは本当にいいことなのだろうか?
オートファジーは、体内の『mTOR』(読み方:エアトマ)という細胞が、アミノ酸の不足を感知すると、自食作用が行われる。
アミノ酸が体内に常に潤っている状態だとしたら、自分の細胞を分解する必要もないので、mTORは活性化せず、オートファジーが発動しにくいという話もある。
そして、必須アミノ酸メチオニンを減らした結果、肥満が解消され、血糖値の調整が回復したという実験結果も出ている。
BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)を1日摂取しないと、血糖値をコントロールするインスリンが正常に感知するようになることもわかっている。
プロテイン(アミノ酸の塊)を常に取り続けることで、体のバイオリズムが崩れるというのは大いにありそうだ。
自分の信念を信じるのは勝手だが、見直して改善するのには便利な考えである。
ケトジェニックダイエットとオートファジーは相性がいい?
情報たどってみると、高タンパク質、高脂質を主な食事とするケトジェニックダイエットでもオートファジーが発生することも度々見る。
ケトジェニックダイエットによるオートファジーは、特に脳や神経系の新陳代謝を活性化させると言われている。
ただ、ケトジェニックダイエットは、高脂質、高タンパク質と栄養が偏っているため、それ以外の副作用があってもおかしくない。
注意書きとしては「医療機関の指導の元にやること」と、だいたい書かれている。
オートファジーはアルツハイマーを悪化させる?
オートファジーはアルツハイマーの治療に期待がされている一方で「オートファジーはアルツハイマーを悪化させる」というデータも出てきてる。
理由はオートファジーによりアルツハイマーの原因とされているβアミロイドが増加するから、らしい。
またアルツハイマー患者はオートファジーの機能が不全している可能性もあると言われている。
オートファジーの関連記事はコチラ↓
【まとめ】オートファジーの効果を得られないと思ったら…
オートファジーの効果が感じられないと思ったら、とりあえず数日間、プロテインやアミノ酸、そして食事でもタンパク質少なめな食事をするのもいいかもしれない。
特に痩せたいと思っている人は、プロテインの過剰摂取でインスリンや血糖値を調整する機能が狂ってしまっている可能性も考えてはどうだろうか?
3日間、肉を食べないからって死ぬわけではないので、とりあえず3日間くらいタンパク質を食物性に切り替えるだけでもいいかもしれない。
長期間やり続けている人は、逆に筋肉が落ちすぎていることを疑い、オートファジー生活を一時的に中断してみるのもいいかもしれない。
コメント