2,3年前の僕がまだ『努力』を崇拝していた頃。
『リラックスすることは悪いこと。リラックスしている人がうまくいくはずがない。そんな時間があるのなら成果出すことに精進するべきだ。リラックスしている人は怠け者。』
という考え方していた。
なので常に仕事に迫られて、休むのが怖かったし、休むことに対して背徳感のようなものも感じていた。
しかし、その結果がもたらしたのは、
燃え尽き症候群
体と思考が言うことをきかなくなる最悪の事態に陥った。
頑張っても頑張っても資本金数百億円の大企業が自分のマーケットに入ってきてことごとく潰されて、自分の精神まで潰してしまっていた。
気分的には戦車に刀で戦っているくらい無力で、「このままでは絶対に勝てない!」とはわかっていても、ただただ頑張ることに依存していた。
でも頑張っても頑張っても成果が出ない。
そんな僕が「努力」から『リラックス』に全振りすることにした。
その結果は、体と思考にコントロールがいくようになり、今までの1/3の努力と時間で同じ成果を出せるようになっていた。
実際はよりクリエイティブであり、刀であっても戦車を倒す方法を考えられるようになっている。
努力に依存していると、考えるべきことを考え余裕がなくなってくる。
なぜかというと——。
過度な努力にハマると、成果が出ないことに没頭してしまう
さっきも述べたが「努力」に依存すると、考える余裕がなくなり成果の出ないことにひたすら没頭してしまう。
視野狭窄や終わりのないストレスが襲われるからだ。
視野狭窄ストレスが重なると「自分は正しい。頑張っていれば報われる。」という妄想に襲われる。
こういった妄想は費やした努力や時間に比例して増える「自信」や「執着」。
こんだけ時間を費やしたんだから――。
こんだけお金を費やしたんだから――。
別れたほうがいいギャンブル依存症&浮気症の彼氏や自傷行為して注意をひこうとする彼女と別れられなくなってしまうのも、
「費やした労力をムダにしたくない!」
「もっと頑張ればどうにかなるはず!」
と執着心や
「自分ならできる。」
「このひとには自分しかいない。」
という過信にハマってしまうからだ。
これを経済学や心理学ではサンクコスト(埋没費用)、経済学ではコンコルド効果ともいわれており、「今まで費やした労力を回収しようとする人間の習性」である。
努力に依存すると、過信や執着が生まれ現実が見えなくいなるので思ったような成果が出なくなってしまう。
『努力依存症』という病気…
「頑張っていない自分はダメな人間だ。」
この思考は努力依存症にハマっている人の典型的な形だろう。
それどころか、「あいつは努力していない。怠け者で許せん。」と他人を攻撃してくる。
そして、努力依存症に陥っている当の本人は、
- 時間に追われ、期限に追われ、あれもこれもやらなければいけない。
- 早く売上をあげなければ、会社が潰れてしまう。
- このままでは家賃や生活費を払えなくなってしまう。
というような「焦り」があるなかで行動しても、「アレもコレも」と手当り次第、いきあたりばったりの行動になってしまいがちだ。
「どうせ全部やらなければいけないのだから、とにかく全力でできるものからやるんだよ!」
と言いたくなる気持ちもわかるが、ここに落とし穴がある。
こういう焦りを抱えた状況は、大きなストレスをかかえているので、負荷の高い仕事を避けてしまい、どれだけやっても成果の20%にしかならない枝葉的な仕事ばかりに手を出してしまいがちになる。
なぜなら80%の成果となる本丸は、思考力と行動力を大量に消耗するので、コレに取り掛かると”全く進まない ”という感覚に陥るからだ。
頑張っている自分への『間違ったご褒美』
さらに、こういうストレスがかかった状態は、忙しいにもかかわらず、スマホをいじってネットサーフィンやオンラインゲームをしたり、目の前にある漫画を手にとったりと、ムダなことをして時間を潰してしまいがちだ。
最初は、たった『5分の気分転換』だったかもしれない。
でも現実は違う。
現実を確認するために、自分のスマートフォンのスクリーン時間を確認してみてほしい。
自分では1日10分くらい、多くても30分くらいだろうと思っていても、実際は2〜3時間、重症だと5〜6時間も仕事に関係のないアプリを開いてしまっていることに気がつくはずだ。
努力依存症になってしまうと、
「頑張っているのだから、コレくらい。ご褒美、ご褒美。」
という習慣が蓄積して、自分の想像を超える量の時間やお金を費やしてしまっている。
勘違いされがちな”間違ったリラックス”
「リラックス」というと、あなたはどんなイメージをするだろうか?
仕事終わりにコンビニに寄って、お気に入りのアルコールやスイーツを買って自宅のソファーにドップりとくつろぐ。
または、友達と飲みに行って日頃のうっぷんを発散。
買い物にでかけて、普段頑張っているからという理由をつくり、高級なランチを食べたり、ムダに高い服を買ったり。
という消費的、消耗的な方法をとってしまっていないだろうか?
こうした消費的・消耗的な行動はリラックスしているわけではなく、だたんに『刺激』に走っているだけなので、さらなるストレスを招くだけになる。
大抵の場合、
「あぁ、お金をたくさん使ったから、また稼がなきゃ。」
となり、嫌いな仕事に行く理由を作ることになる。
家に帰ってスマホをいじったり、テレビをひたすら見たりする行動もそうだ。
「非生産的なことをいっぱいしてしまった。怠けてしまった。」という罪悪感が、「働かなくちゃ。嫌なことでも頑張らなきゃ」というような新しいストレスを生む原因になる。
間違ったリラックスは、次の破滅的な行動につながっている。
成果を出すためのリラックスは『自然体』
成果を出すためのリラックスは自然体であり、いつでも反応できる状態だ。
いうなら緊張と弛緩の間で、わかりやすい例がゴムだ。
ゴムは伸び切るほど張ってもも、柔軟性をなくし糸のようになってしまい切れやすいし、力が必要になりコントロールが難しくなる。
逆に弛み過ぎていても、柔軟性をなくしてたるんだ紐のようにしか働かない。
なので、適度に緊張した状態かつコントロールが効くほどの張りがちょうどよい。
命中率も持続力もUPする。
これを人間に置き換えると、どっぷり腑抜けのようにリラックスしてしまうと、腰を上げるのが重くり体が反応できなかったり、頭もすぐに働かないので労働力が落ちる。
かと言って、緊張しすぎると手元が狂ったり、少し神経に触るようなことがあるだけでもイライラして労働力を落とすことになる。
なので、うまく「緊張と弛緩」を保てている自然体の状態が成果を出すのには丁度いい。
冷静なのに情熱的、そんな状況だろう。
強制的に自然体なリラックスをする方法
緑の多いところに行く、美術館など静かなところに行く、などリラックスする方法はいろいろと方法はあるだろう。
しかし、これらは時間がかかるし、いつでもできるというわけではない。
なので個人的に1番簡単かつ、瞬時にできるのが「呼吸によるリラックス」であり、「瞑想」である。
よく緊張をしすぎていると「深呼吸して」という人をいるが、深呼吸しても気休めにしかならないし、頭ではわかっていても体が言うことを聞かないという状態になってしまう。
いくら深呼吸をしても脇汗がドバっと出てきたり、心臓がバクバクいって落ち着かなかったりしてしまうのは、落ち着けていない証拠だ。
なので、そんな人は次の呼吸法をおすすめする。
最初は1分からはじめて、10分できるようになれば、いつでもどこでも肉体的かつ精神的にも自然体のリラックスを獲得できるようになる。
【まとめ】人間の生存装置は『呼吸』であり、悪い時はたいてい呼吸が乱れている。
人間の生命は呼吸に依存している。
そして、生命が危機的な状況になると呼吸が乱れて、『不安』や『不調』を体に訴えだすので、過度な緊張化では思考と体がいうことをきかなくなる。
詳しくは↓
なので、過度な緊張を抱えて不安や不調に苛まれるときは、逆に呼吸を整えてあげると体が安心・安全の状態になるので、思考と肉体が正常に動くようになってくる。
マッサージしても栄養をとっても休息をとってもダメな場合は、ぜひ呼吸を見直してほしい。
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